

アイルトン・セナ/Ayrton Senna
1960年、ブラジル・サンパウロにて生誕。史上最速のF1ドライバーとして知られ、「音速の貴公子」の異名を取る。F1世界選手権において3度の世界チャンピオンに輝き、日本にF1ブームを起こした立役者の一人である。幼少期よりレーシングカートに夢中になり、様々なレースに参戦、好成績を収める。F1デビュー後はトールマン、ロータス、マクラーレン、ウィリアムズと移籍し、そうそうたるライバルを押しのけ、F1黄金期にその才能を見せつけた。1994年、第3戦サンマリノGPを走行中、コースアウトによりコンクリートウォールに激突。ヘリにて緊急搬送されるも脳死状態に陥り、その後死亡が確認された。享年34歳だった。没後も人気は衰えず、母国ブラジルにおいてはサッカー選手のペレ、ジーコと並び、偉大なスポーツ選手の一人として称えられている。

■トールマン/Toleman
1984年デビュー。グランプリ屈指の難コース『モナコGP』では、大雨のなか2位入賞の活躍を見せ、トールマンに初の表彰台をもたらした。
あまりに強烈な雨だったためレースは中止になったが、もし最後まで続いていたらセナが優勝していたとも言われている。
F1ルーキーというよりは、若き天才として注目され、世界にアイルトン・セナの名前を知らしめたのがこの頃。『セナ伝説』の幕開けである。
■ロータス/Lotus
1985年から1987年まで在籍。世界に名を知らしめたセナは、当時名門であったロータスに移籍。2戦目にして早くも初優勝を遂げる。
エンジンや電気系など多数のトラブルに見舞われたが、次々に好成績を収めた。
ホンダのエンジンに興味を持ったセナは、1987年に中嶋悟と組み、ホンダエンジンを獲得。
プロスト、ピケ、マンセルにセナが加わり、『四天王時代』が始まったのがこの頃。
■マクラーレン/McLaren
1988年から1993年まで在籍。88年には後にライバルとなるアラン・プロストとチームメイトに。
『セナプロ対決』はあまりにも有名で、多くのファンから支持を受ける。激戦の中、初王座を獲得。
印象的かつ伝説的なレースを数多く残しており、とくに雨の中4台を抜いてトップに躍り出たヨーロッパGPは、
50年を越えるF1の歴史の中でも、最も偉大な瞬間だったと多くの関係者が称えている。
■ウィリアムズ・ルノー/Williams-Renault
1994年移籍。当時のウィリアムズはとにかく強く、セナ念願の移籍でもあったが、
この年から新たに規制がかかり、ステアリングなどセナには相性が良くなかった。
そして運命のサンマリノGP、トップを走り続けたままコースアウトし、事故死。誰も追い付けぬまま旅立って行った。


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